関節内の尿酸の濃度が上昇すると、尿酸はナトリウムと結合して針状の尿酸結晶となります。
この尿酸結晶が関節に蓄積して、炎症が起こった状態が痛風です。
尿酸結晶は体温の低い部位に蓄積しやすいため、痛風は足の親指の付け根に発症することが最も多く、その他にくるぶしや膝関節、アキレス腱等にも好発します。
症状は字のごとく「風が吹いても痛い」ほどの激痛です。
脂質異常症に合併することが多く生活習慣病の1つと言えます。
痛風の発作は大半の人が、これといった前兆もなく、ある日突然足の親指のつけ根に激痛が起こることから始まります。
発作は、夜中から明け方に起こることが多く、発作の激痛のピークは24時間以内におさまりますが、痛みは通常2~3日続きます。
人によっては1日で終わってしまうこともあり、それほど痛みはなかったという人もいます。
治療しなくても1~2週間以内に症状は治まります。
激痛は一時的なものなので、これで治ったと思い込んで治療を受けずに放置しておくと、高尿酸の症状がさらに悪化し、尿管結石を発症したり痛風腎といって腎臓の障害などの合併症を招くことになります。
痛風の発作が起こったときは、できるだけ早くかかりつけ医の診察を受けることをお勧めします。
痛風の人は、以下の点に注意して食事を摂って下さい。
プリン体に注意
プリン体を多く含む食品は、レバー類や白子、一部の魚介類(エビ、イワシ、カツオ)が挙げられます。
適正体重の維持
痛風は肥満の方に多いことがわかっています。
肥満の方が体重を落とすと尿酸値は下がります。
また美味しいものには一般的にプリン体の多く含まれているものが多いので、摂取する食事量を減らしましょう。
水分の摂取
水分を十分にとり、尿酸を尿といっしょに排泄することが大切です。
摂取アルコールの制限
アルコール自体では含まれるプリン体量はあまり多くはありません。
しかしアルコールは尿酸値を上げる作用を持っています。
お酒を毎日飲む人は痛風の危険度が2倍、特にビールを飲む人はさらに危険度が高いといわれています。
痛風治療は関節炎の治療とその背景にある高尿酸血症の治療の2つに大別されます。
前者は急性あるいは慢性の炎症を消退させることが目的です。
後者には、生活習慣改善や尿酸降下薬による薬物治療が行われます。
高尿酸血症の治療により、痛風関節炎の頻発・慢性化、あるいは高尿酸血症に伴う臓器障害(尿路結石、痛風腎)を予防することができます。
医院名 | なかのクリニック |
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診療科目 | 一般内科・循環器内科・形成外科・美容皮膚科 |
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